天井は高ければ良いとは限らない!理想的な天井高とは?

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
覚王山のリノベーション, Nobuyoshi Hayashi Nobuyoshi Hayashi غرفة نوم
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天井高について、近年その高さを売りにしている住宅メーカーを多く見かけますが、高さのあるインテリアはその快適性が認められ、実際に広く取り入れられています。しかし、もちろん高さが高ければ良いものでもありません。では、理想的な高さとはどのようなものなのでしょうか。今回は、住み心地のいい快適な住まいにするための理想的な天井高について、実例を紹介していきながら考えていきたいと思います。

1、天井を高くする理由

天井を高くする理由・メリットは主に、明るく広々とした開放的な住まいにすることができるということでしょう。高さがあることで、より広く開口を開けられ、外からの光をより室内に取り込むことができます。しかし、高さを利用しなくても十分にそのような開放的な住まいは可能です。こちらの住まいのように、リビングやキッチンが中庭へとつながり、扉も引き込み戸とすることで開口いっぱいに開け放つことができます。天井を高くする前に、このような住まいを開放的にする工夫を考えてみてはいかがでしょうか。

2、高い天井のデメリット

天井が高いことが絶対的に良いものだという傾向がありますが、もちろんそれについてのデメリットもあります。階段数が増えることで上り下りが大変となったり、部屋が大きくなることで冷暖房の効率が悪くなったり、より高くすることで規格外の材料が必要となり、建設コストも高くなるなどが挙げられます。また、寝室などの天井が高いと落ち着かず寝れない方もいらっしゃるようです。場所によって高さを変えてみるのも1つの方法です。

3、低い天井の方が落ち着ける部屋も

先程のベッドルームやトイレのように、高さがあるよりも低い方が落ち着ける部屋もあります。畳の上に座ってくつろぐ和室はその典型で、2mよりも低くても全く問題ありません。こちらの根來宏典建築研究所が手掛けた住まいでは、キッチンの正面に畳スペースを一段高くして設けて、掘りごたつのような形でゆったりと座れるダイニングとしての機能も兼ね備えています。同時に、畳の下には収納スペースを設けることで、空間を有効利用した便利な住まいとなっています。

写真:Gen Inoue

4、高い空間と低い空間の対比

高さのある空間、そして低い空間の良さをより活かすために、それら両方の空間を組み合わせながら、うまく対比させることも重要になります。低い空間から高さのある部屋へ移れば、より広々とした開放感を味わうことができますし、逆の場合では、安心感のある落ち着きをより感じることができるでしょう。こちらの住まいのように、部分的に吹き抜け空間を取り入れながら、南側にその空間を配することで、効果的に高さのある空間を利用しながらメリハリのある住まいとすることもできます。

5、高さと幅の関係も重要

これまで天井の高さについて見てきましたが、住空間は3次元なので高さに加えて幅、そして奥行きの関係も重要です。つまり、6畳の子供部屋や幅1m弱の廊下に高さのある天井はあまり効果的ではないということです。そのような場合、高さに対して幅が小さく、アンバランスな空間となり落ち着かない部屋となるでしょう。こちらの住まいのように、細長い廊下には外の空間を取り込みながら圧迫感をなくし、気持ちの良い空間とするのも1つの方法です。

6、開放感をもたらす工夫

天井を高くする以外にも、様々な住まいを明るく開放的にするアイデアはあります。一段高い場所をつくったり、天窓を設けたり、目線を高い場所へ向けるため棚や観葉植物などを上の方に置いてみたりと、他にも多くの方法があります。高さのある空間は魅力的に見えるかもしれませんが、絶対的に住まいにとってポジティブなものとは限りません。ここで挙げた他の方法と同様に、建築家と話し合いながら、住まいを快適にする1つの選択肢の1つとして考えてみて下さい。

天井については、こちらの記事でも紹介しています

※ 梁が見える天井の知っておきたい6つのメリット

※ 勾配天井の魅力まとめ集

※ 天井材がインテリアを決める!その種類と選び方

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