スライディングウォールを利用してフレキシブルな住まいの間取りをつくってみましょう。可動式の壁を上手に利用すれば、限られた住まいの広さ問題や家族構成の変化に対応できる長く住める家が生まれます。今回は、スライディングウォールの機能でフレキシブルな間取りを実現した6件の家をご紹介していきます。
スライディングウォールはLDKの間仕切りに最適です。例えば、広く大きくLDKを使いたい場合、寝る場所と昼間の居場所、子供の個室が必要な時期とそうでない時期、など異なるニーズに合わせて簡単に空間を仕切れるのが魅力です。こちらは、すまい研究室 一級建築士事務所が手がける築40年のマンションのリノベーション。古い内装と設備を一旦すべて壊し、間取り替えができるすまいがデザインされています。壁を操作がスムーズな軽量設計にしておくと簡単に暮らしのなかで空間を自由にしつらえることができるようになります。
クレジット: 笹の倉舎/笹倉洋平
スライディングウォールは、壁だけではありません。こちらは、可動棚で空間を間仕切る住まい。夫婦の両親が泊まりに来た時などに対応出来るように、可動式の移動家具で大きいリビング・ダイニング空間を簡単に仕切る事ができるようにデザインされています。普段はワンルームのようにLDKを大きく使い、その時々で対応出来るようにフレキシブルな空間として考えられています。また壁ではなく可動収納家具で仕切る方法は、収納時や模様替えに時にも便利ですね!
撮影=湯原慎一郎
スライディングウォールは、メリハリのある暮らし方を提案してくれます。こちらは、可動式の間仕切りでベッドルームとオフィスのような空間がフレキシブルに区切られるデザイン。パーテーションを利用すれば、ワンルームでもメリハリのついた生活が可能になります。区切り方やスライディングの仕方などで、空間の使い方が大きく広がる一例です。
こちらでは併せて「間仕切りで心地よい部屋づくり」を紹介しています。
ワンルームの中に手で動かせるユニットを構え間取りを自由に変えられることができれば、将来の家族の変化に対応できる住まいが生まれます。こちらは、3LDKだったマンションの壁を撤去し、手で動かすして自由にレイアウトし間取りを変化させられる「すまいユニット」というものが設置されています。です。家族構成が変化しても、それに対応し長く住み続けられる住まいのデザインは、長期的な住み替えのコストやリノベーション経費の削減にもつながります。さらに、将来のことを考えて、いつでもどこでも手に入る材料をできるだけ選び「すまいユニット」が作られているので、ユニット自体の修理や変更が可能な点も嬉しいですね。
スライディングウォールは、その素材や色の選び方も大切です。例えば、床素材や壁と一体感のある素材や色見は間仕切りの際にも違和感なく空間に馴染みます。同時に区切る際の目的を考えて壁の厚さや重さなども選ぶと良いでしょう。例えば、簡単に区切りたい場合は、可動性を重視した軽量のものを選ぶと楽です。一方、防音を重視したい場合は、床から壁まで隙間なく区切れる大きさ、また防音性のある素材や厚さを準備しておくと良いでしょう。